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最近の一冊 【意思決定】疑う力の習慣術

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和田氏は、知識社会とよばれる現代に於いて、知識を沢山持つ人や問題解決能力を持つ人よりも「知識を疑う力」が求められると提言します。それでは『知識を疑う力』とはいったいどの様なものでしょうか?認知心理学においては、人間の頭の良さとは問題を解決する能力であると定義しています。 これに対して、東京大学名誉教授の畑村洋太郎先生は『社長のための失敗学』という著書の中で、これからは問題発見型の人間にならないといけない、と述べています。 つまり、与えられた問題を解くだけでは、新しいアイデアや発見は出てこないのです。疑う力は、問題解決のときだけではなく、より高度なレベルの問題発見のときこそ、いっそう役に立つといえるのです。


■■1つ目のキーワードは  “脱常識“です。

ニュートンが木からりんごが落ちることを疑ったことから万有引力の法則が導かれたように、日常生活や日常のビジネスで「当たり前」と思っていることを疑うことで、新たな問題が発見でき、新しい発明やビジネスが生まれてきたのです。
問題を発見する為には、常識にとらわれない「脱常識」の考え方をすることが大切になってきます。ドン・キホーテは、「医療品は日中にしか買えない」という常識に対して、深夜でも医療品を取り扱うサービスを開始しました。
安田社長は、「なぜ、深夜に薬を買える薬局がないのか?」という素朴な疑問から医療品の取り扱いを決めたのでしょう。法律の壁など様々な問題もありましたが、結果として多くの消費者たちが味方になってくれたのです。
当たり前だと思っていることを疑うことで、新しいビジネスは生まれてくるのです。
だからといって、常識と反対のことをすれば良いというわけではありません。

例えば、「北朝鮮は悪い国だ」ということがある意味日本では当たり前になっていますが、これに対して「北朝鮮はいい国だ」と考えることは、決して脱常識とは言えないのです。
それではあまりに極端すぎるし、白か黒かの二者択一思考に縛られすぎています。そうではなくて、「北朝鮮にもいいところがあるかも知れない」と考えるのです。
すると、“北朝鮮の貧しさを利用して安い人件費を使って金儲けしよう“等のアイディアが浮かんでくるのです。問題を発見する時は、常識の周りのゾーンを狙っていきます。「白か黒か」の二者択一ではなく、「白かも知れない」、「黒かも知れない」と少しだけ疑ってみることで今まで見えなかった問題が見えてくるのです。ここで重要なのは、脱常識を考えるためには、その前提条件として、「常識」を知っていなければいけないということです。

「常識」を知らない人が「脱常識」を考えることはできませんし「常識」を知らない人が思いつくことは、「非常識」なのです。「非常識」ではなく、「脱常識」を考えるためには、「常識」をあらかじめ身につけておくべきです。そのためには、いろいろな本を読んだり、情報を収集したりして、知識を豊富にしておく必要があるでしょう。

■■2つ目のキーワードは  「複眼思考」です。

街中には、スターバックスやエクセシオール、タリーズコーヒーなど、いろいろなコーヒーショップがあります。数多くのコーヒーショップの中でも「スターバックス」ははやっているとよく言われますが、本当にそうでしょうか? 実際に観察してみると他のコーヒーチェーンとは異なり、全席禁煙となっているスターバックスを敬遠する人は少なくないのです。しかしこのようなことは、テレビや新聞では報道されません。なぜならば、タバコは健康を害するとされている為、「喫煙席があるコーヒーショップがはやっています」とは報道しにくいからです。
全席禁煙のスターバックスが流行っていますという、報道を鵜呑みにすると入り口に「全席禁煙です」という看板を出したくなるでしょう。
しかし、喫煙者にとってはコーヒーを飲むときくらいタバコを吸いたいと思う人も多くいるでしょうから、「喫煙席あります」とした方が、喫煙者の人気を呼んで流行るかもしれないのです。
問題の発見には正しい現実を把握しなくてはいけません。報道に限らず、1つの方向だけで物事を見てしまうと現実が見えなくなってしまいます。
だからこそ、情報に接する時には、その情報に対する「印象」と「数字」という複数の視点で物事を見つめ直す習慣を付けることで、複雑な現実をより確実に把握することができるのです。

■■3つ目のキーワードは「単純化しない」ということです。

かつてユニクロが大ブレイクした理由は何だったのでしょう?多くの人は、「安いから売れた」と答えるかも知れません。本当にそうでしょうか?実際はユニクロが持つ「品揃え」や「店舗レイアウト」、「店員の対応」など複合的な要因があったはずです。我々は、複雑な事象を理解しやすいようにできるだけ単純化してしまいます。「値段が安いから売れた」ということも単純化された考えの1つです。怖いのは、原因を単純化するとそれが理論として用いられることです。「値段が安いから売れた」が「値段が安いから売れる」になると1つの理論が出来上がってしまいます。ビジネスの成功は、たくさんの原因が重なり合った結果生まれるものなのです。
成功要因が1つ見つかっても、他の理由がないか次々と疑ってみることが大切ではないでしょうか?10個の成功要因のうち、1個しか見つけることができなければ、それをマネしても失敗するでしょう。しかし7個の成功要因を見つけることができれば、成功する確率はそれだけ高くなるのです。大切なことは、1つの問いに対して、1つの答えで満足しないことです。あれこれ考えることで、新しい疑問や新しい発想が問題発見に結びつくのです。

さて、この「疑う力の習慣術」から「問題発見力を高める」為の仕事のヒント?は見つけられたか、「疑う力」を持つことは、相手のことや情報を信用してはいけないということではありません。ただ疑ったり、批判することは建設的とはいえません。

「疑う力」を持つということは、信用にたる情報を得たとしても、他の可能性も考えられる、つまり様々なシミュレーションができるようになることなのです。そして、このことこそが隠れた問題を発見できる秘訣といえるのではないでしょうか?

でも難しいよね。できるやつできないやつの差がでる考え方を学んだような気がした
発想の転換であり、多面的なものの捉え方なんですね。

商品開発を行うときに、アンケートがよく利用されていました。
例えば、新しい冷蔵庫を開発する際に、「冷蔵庫の容量は何リットル欲しいですか?」とか「冷蔵庫についてどういう点が不満ですか?」といったアンケートの回答から顧客のニーズを見つけていったのです。

確かに、メーカーはアンケートを取ることで、お客様から問題点を指摘してもらい、その問題解決策を考えていけばよいので、商品の改善には非常に役に立ちます。
しかし、アンケート作成時にあらかじめ枠組みが想定されていることから、枠を超えるような斬新な発想が生まれてこないという問題があるのです。

そこで、既存の枠を超える斬新なアイディアを生み出す為に、お客様の協力を得ながらメーカー自身で問題を発見し、それを解決する手法が生み出されました。

この方法とはいったいどのようなものでしょうか?

■■以下が、答えです
メーカーがお客様の行動を分析していく「観察型マーケティング」という手法が生み出されました。例えば、冷蔵庫に対するアンケートをとるのではなく、お客様の冷蔵庫が置いてある場所の社員や冷蔵庫の扉を開けて、冷蔵庫の中の写真を撮らせてもらいます。
 この様な写真を観察することで、「ビール瓶が横向きに置かれている」とか、「モノを入れるのに邪魔な部分がある」といったことが見えてくるのです。
 そこから、「ビール瓶を沢山入れられるような冷蔵庫を開発してはどうか?」といったアイディアが生まれてくるのです。 ここで、冷蔵庫の写真を見て当たり前の風景と思ってしまうと何も生まれません。 しかし、「なぜ、ビール瓶が横向きに置かれているのだろうか?」といった疑う力を発揮することで、新しい問題が発見できるといえるでしょう。
私達も、日常生活や日常のビジネスで「当たり前」と思っていることを疑ってみませんか?

なにかが見つかるはずです。
ここで相対評価のあいつに差をつけろ!
なんちゃって~
by kibmx | 2006-07-16 01:37
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