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【仕事術】段取力

【仕事術】段取力

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■イントロダクション
 明治大学教授として、「声に出して読みたい日本語」などベストセラーを世に送り出すとともに、NHK教育テレビの番組を企画・監修するなど幅の広い活躍をされています。 ビジネスの現場では、結果を残す“仕事ができる人”がいる一方でがんばっても結果が出せない人もいます。 仕事で結果が出ないと、多くの人は「自分には才能がない」、「あいつは特別だ」と自分自身を否定したり、諦めたりしてはいないでしょうか?
 生まれながらの才能や環境の差であれば、今、仕事で結果を残せない人は、これからも結果を残すことはできないでしょう。つまり、改善の努力をする余地がないのです。
 斉藤氏は、天才や芸術家を除けば人間の間にそれほど大きな才能や能力の差はないと言います。それでは、どうして結果を残せる人と残せない人がいるのでしょうか?
 斉藤氏は、物事の結果はその準備、すなわち段取りの善し悪しで決まると考えています。
人が持つ能力や環境などはなく、仕事をうまくいかせるために事前に準備する力、すなわち
「段取り力」が仕事の成果を決定するのです。

■ 1つ目のキーワードは “メリハリを付ける“です。
ナポレオンは「軍学とは与えられた諸地点にどれくらい兵力を投入するかを計算することである」という言葉を残しています。 戦争が兵力や兵器の質で決まってしまうのであれば、織田信長の“桶狭間の戦いでの勝利“はありえなかったでしょう。 戦いは相手の一番弱いところや相手のスキに焦点を定めて、最大のエネルギーを注ぎ込むことで強い相手にですら勝つことができるのです。 最大の勝負ポイントに最大の兵力を注入し、決定的な瞬間を逃さないことが何よりも大切なのです。「段取り力」とは、メリハリの利いたエネルギーの使い方と言い直すことができます。 あるところでは、手を抜いているが、ここぞというところでは最大のエネルギーを投入できるという“ストーリを組み立てる力“ととらえても良いかも知れません。
桶狭間の信長のように、「段取り力」を身に付けることで、同じ戦力でより高い効果を得ることができるのです。 それでは、このような「段取り力」とはどの様にしたら身に付けることができるのでしょうか?このことを2つ目のキーワードである「マニュアルを作る」から読み解いていきます。 閉鎖された北海道の「ウインザーホテル洞爺」の再生プロジェクトにかかわり、理想のホテルを実現した窪山鉄男氏は、ホテルマンとして駆け出しの頃、フランチャイズレストランの勉強をする為に、マクドナルドでアルバイトを経験したといいます。
 “シェイクの製造マシンは毎回解体して掃除する“、”作ってから一定時間たったポテトやハンバーガーは破棄する“など品質を一定に保つ為の細かいマニュアルを作り、経営を行うマクドナルドに接することで、アメリカ企業への憧れを強く持ったといいます。

 窪山氏のように、その道の一流のお店で修行をする人は多いですが、窪山氏の注目すべき点は最初からマニュアルを作る側に自分を置いているという点です。
マニュアルは、誰でもが一定水準の結果を出せる為の手順、段取りを記した「知恵の結晶」です。マニュアルは仕事の手順書ですから、分かっていた人の方が、分かっていないよりもよい仕事ができます。しかし、マニュアルで指示されたことしかできず、状況に応じて臨機応変に対応できなければ単なるマニュアル人間です。マニュアルで学んだ「段取り力」を、それ以外のことにも応用できなければ意味がないのです。窪山氏は、マクドナルドからハンバーグの作り方のマニュアルを学んだのではなく、店長の動きや指示の背景にある理由は何か?マニュアルがなぜそうなっているのか?を学んだのです。マニュアルを作った人間は、手順や段取りを普遍化するというすばらしい「段取り力」を持っています。マニュアルに従って、自分のいる視点で言われたことをただ行動するのではなく、マニュアルが作られた意図を理解しようと努力する。このような視点で行動の裏に潜む理由を読み取れるという人は、自分でマニュアルを作る能力、すなわち高度な「段取り力」を身に付けることができるのです。「段取り力」とは一体何か?そしてどの様にしたら身に付けることができたかを読み解いてきました。最後に、よりよい「段取り力」とは一体どの様なものかを3つ目のキーワードである“遊びをつくる”から読み解いていきます。列車のダイヤは、鉄道が時刻どおりに運行され、寸分の遅れも生じさせないくらい厳密に運行させる「段取り力」の結晶です。「スケジュール」を組むというと、“いつ”、“なに”を“誰が”行うのかをきっちりと決めるイメージがありますが、厳密なスケジュールは何かトラブルが起きた時にそのダメージが非常に大きくなります。列車のダイヤも列車がぶつからないように組めばよいという単純なものではありません。トラブルが起きた時に、影響を受ける列車の動きをすべてシミュレーションして作り出す。トラブルへの対応力を生み出す為に、可変性のあるダイヤを組むことが求められるのです。あらゆるリスクを想定したとしても、現実には予測しないトラブルが起きるものです。1つのトラブルが起きた時にすべてがダメになってしまうような「段取り」では意味がありません。突発的なトラブルが起きた時に、回復できるシステムを作っておくことが高度な「段取り力」なのです。

最低限決めなくてはいけないことや、やらなくてはいけないことをきっちりと押さえる。そのポイントをはずさないようにした上で、ポイントは緩やかにしていく。この遊びの部分をどれだけ持たせることができるかで、危機的な状況でも融通の利く対応を取ることができる優れた「段取り」ができるのです。さて、「段取り力」より結果を残せる仕事術のヒントを得ることができたでしょうか?家事や仕事をきっちりと仕込まれた経験のある人は、「段取り命」ということを知っています。「段取り力」という概念を身に付けることで、仕事がうまくいかなかったり、結果が出なかったとしても、自分の能力が悪いという自己否定に陥ることなく、「段取りが悪かったからうまくいかなかった」と捉えることで、より前向きな対応ができるのです。

人類史上最も複雑な「段取り力」を要求されたのは1970年月面着陸を目的に打ち上げられたアポロ13でしょう。アポロ13は、宇宙空間で酸素タンクと燃料電池、電力供給のラインが故障し水の供給ができなくなるという事故に巻き込まれたのです。予想もしないトラブルに巻き込まれたアポロ13は、地球に帰還する為に全く新しいマニュアルを構築しなくてはなりませんでした。しかし、地上の管制センターは短期間で膨大な量のステップからなるマニュアルを作り上げることに成功したのです。一歩間違えると宇宙飛行士の命がなくなるという危機的な状況で、どのようにして管制センターはマニュアルを作り上げることに成功したのでしょうか?

■答え
電気系統も燃料も、酸素供給システムも故障した状態で、残されたシステムを使って帰還させなければいけなかった管制官では、図式化する事でものすごく複雑なマニュアルを作り上げたのです。

 ものすごく膨大な作業や制約条件を図式化し、項目分けすることで宇宙飛行士がやるべきことを迅速にかつ正確に捉えることが出来たのです。

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by kibmx | 2006-07-19 00:59
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